2017.11.10
1日400個のパンを焼く


いいパンを焼く人は、いい人に決まっています。
見学はお願いしていなかったのですが、やっぱりパン・デ・セアを代表する職人、ホセさんは、
「よかったら、パン工房をみていきますか?」と、30名の日本人を工房に迎えいれてくれました。
といっても、とってもひろ〜い工房なんですけどね。
働いているのは女性ひとり。あとはホセさん、そして5代目を期待されている息子さん。だけです。
スペイン・オーレンセ、セア村のパンは、原歴史が古く、守られてきたパン。
産地呼称認定を受けています。
だから名乗るには決め事があります。
小麦は地元のセア村の小麦をつかい、薪をつかって大きな窯で焼くという規定もあります。
形は二つの山がある楕円。大きいパンは1100〜1200g、小さいパンは500〜600g。
パン窯は3、メートル四方。薪を焚いて炉をあたためて(7〜8時間)、1個のパンを2時間かけてやきます。
原料は小麦粉と塩と水と、ずっと繋いできた天然酵母。油脂や砂糖は入りません。
何もはいらないシンプルなパンは、パンを主食とする国の基本です。日本の米のご飯も、白いお米のご飯が基本のようにね。
ワルン・ロティでも塩と酵母しか入らないパン・・焼いていますが、いったい幾つ焼くでしょう。
400個なんてムリ無理。全体の10分の一ぐらいにもみたないでしょう。
「わたしが焼くのは10個ぐらいかな・・」なんて言ったら、ホセさんに笑われてしまいましたよ。